宗教について 〜 人の生と死を考える 注20

公開: 2023年3月11日

更新: 2023年4月7日

注20. テストステロン

男性ホルモンで、そのテストストロンの分泌が多くなると、攻撃性が増すことから、仲間同士での争いが増えることが分かっています。人類の化石を見ると、7万年以上前の化石では、頭蓋骨の眉の上の部分に、高く盛り上がっていたところがありました。これは、チンパンジーやゴリラにも見られる特徴です。しかし、6万年前ぐらいの化石を見ると、この眉の上の隆起が小さくなっています。

この頭蓋骨の化石の変化は、テストステロンの分泌が減ったことが原因だと考えられています。つまり、男性の攻撃性が低くなったと考えられるのです。それは、人間が互いに助け合って生きてゆかなければ、絶滅する瀬戸際に立たされ、そのために攻撃性を低く保つ必要があったから起きた進化であると、考えられています。

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